保健医療学部 はり灸・スポーツトレーナー学科フォークス・オーバー・ナイブズ(食べ物はメスにまさる)

2016年10月14日


はり灸・スポーツトレーナー学科 中吉隆之

 東洋医学では、病気の原因を'外感病因'、'内傷病因'、'病理産物とその他の病因'の3つに分類しています。外感病因とは、病気の原因が身体の外にあるもので、例えば、暑さ、寒さ、多湿、乾燥、病原菌などがこれに当たります。内傷病因は、飲食、過労、怠惰、心の使い過ぎなど、病気の原因が身体内部から生じるものを言います。病理産物とその他の病因は、外感病因や内傷病因から体内に発生した病理産物である痰湿たんしつ(ネバネバした水分。あくまでイメージ)や瘀血おけつ(ネバネバした血液。これもイメージ)とそれ以外の病因である外傷などを含みます。
 現代の日本において、病気を防ぐために最も大切なのは、内傷病因に分類されている飲食(つまり食べ物)だと考えられます。なぜかと言えば、人は食べたものを肉体やエネルギーに変えて生きているので、身体に不必要なものを摂ったり、必要なものを摂り過ぎたり、摂らないと病気になってしまいます。事実、肉を食べる量とその国の大腸がんの発生率は相関していることは良く知られており、食事が西欧化して肉食が増加した日本においても大腸がんは増加しています。
ここで、一本の映画を紹介したいと思います。「フォークス・オーバー・ナイブズ~いのちを救う食卓革命~」という2011年に公開された米国映画です。この映画には『葬られた「第二のマクガバン報告」』(グスコー出版)の著者コリン・キャンベル博士と外科医のコールドウェル・エセルスティン博士が登場し、食の重要性を説いています。詳しくは映画を見てもらいたいと思いますが、コリン博士が関わった中国での大規模な研究では、「がんの分布図」が作成され、中国のどこの地域に特定のがんのタイプが多く、どの地域にがん患者が存在していないかを調査しています。その中で解明されたのは、食習慣と病気の深い関係でした。また、心臓外科医のエセルスティン博士は、いくら手術で心臓病の患者を治しても、患者が減らないことに疑問を持ち、患者を作らない方法として、「プラントベースの食習慣」を提唱して病気の治療と予防を実践するようになりました。博士の臨床研究では、重度の心臓病と診断された患者18人が、11年間にわたり菜食中心の食習慣を続けたところ、全ての患者が病気による胸の痛みなどの症状が無くなり、さらに、患者の70%に動脈硬化で狭くなっていた動脈が開いていくのが観察されました。つまり、「FORKS OVER KNIVES」なのです。
 この映画を見ることで皆さんの食に対する意識が変わると思います。是非一度ご覧下さい。

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健康のカギはプラントベース(植物性食品中心)のホールフード(全体食)




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