教員ブログ保健医療学部 はり灸・スポーツトレーナー学科

日本体育協会公認アスレティックトレーナー資格試験

2017年07月07日


はり灸・スポーツトレーナー学科
  内田 靖之

 「実学」と聞いて、皆さんどのようなイメージを持たれますか?

 毎年5月の中頃に、(公財)日本体育協会公認アスレティックトレーナー(以下、日体協AT)試験の結果が大学に届きます。日体協AT試験は、11月中旬に理論試験が実施され、合格者は実技試験へと駒を進めることができます。理論試験は在学中から卒業後も何回でも受験可能です。理論試験に受かると、その後4年間で2回実技試験を受験することができます。つまり、理論試験に通っていれば、実技試験は1回だけやり直しが可能なわけです。現役学生達は理論試験と実技試験の「一発合格」を目指して頑張っています。

 日本体育協会の発表では(最近のものは未公表です)、平成26年度の一発合格率が17.0%(理論試験合格率が21.4%、実技試験合格率が75.9%)の難関試験となっています。本学の過去5年間の一発合格率は約20%で、平均より少し高いものの数字的には難関を感じさせます。では既卒者はどうなっているのでしょう?本学では既卒者の理論試験合格率は過去5年間で35%、実技試験に至っては90%まで上昇します。

 現役でも既卒者でも合格者には共通点があります。それは、「現場と座学をリンクする力を持つこと」です。既卒者の合格率が高いのは、「仕事(現場)の疑問を解消する力」が身についたお陰ともいえそうです。そういえば、AT試験合格者は在学中から多くの現場に出ていました。となると日体協ATは実学の試験といえそうです。

 私は「実学」を「現場で人の役に立つ学問」と考えています。資格取得の道のりには「実学」が詰まっています。また、何故・何のために自分はこの道を進むのか、の気づきを与えてくれるものとも思います。関西医療大学を選んだあなたが学生生活を送る上で「気づき」を得てくれたら、こんなうれしいことはありません。

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(写真説明)
春に植えたひまわりが芽を出しました。芽が出たら後は一直線!



鍼灸治療のできるトレーナーを目指しませんか!

2017年06月02日


はり灸・スポーツトレーナー学科  坂口 俊二

 今年は57名の新入生を迎えました。そのうち93%がスポーツトレーナー志望です。
 「はり灸・スポーツトレーナー学科」ですから当然かもしれません。新入生は早速、週末に外部で行われる見学実習にも積極的に参加し、夢への第一歩をスタートさせています。実習を担当する教員からも、モチベーションが高く、まじめ過ぎるぐらいという声をきいています。さらに、今年度からは卒業生も実習指導をしてくれています(写真)。
 学生にはこの思いをさらに高めて、本学の履修モデルの一つである、医療系国家資格(はり師・きゅう師)を活かした日本体育協会公認アスレティックトレーナー(以下、AT)になってもらいたいと大きな期待を寄せています。
 AT取得には、理論(学科)試験に合格した人が、総合実技試験に進み合格しなければなりません。この2段階をクリアーした人は、即スポーツ現場でトレーナー活動ができることを意味します。ですから、これを4年間の学びで取得するには、理論はもとより、スポーツ現場での多くの実践が必要になるわけです。ちなみに、平成28年度の合格者は5名で、そのうち、現役合格は2名でした。
 それでは、ATとしてオリンピックや国民体育大会、プロスポーツの現場で活躍することを想定してみましょう。そこで、自分自身のidentity(独自性)、強みとして'鍼灸治療ができる'ということを活かして欲しいのです。Athletic Trainer(AT)で、Therapeutic Trainerでもあるということです。ここで他のATやスポーツトレーナーとの差別化がはかれます。ただそれは、鍼灸治療がどれだけできるか、という力量に依存します。
「スポーツ鍼灸」という分野が定着しつつありますが、その優位性として、①スポーツ傷害の部位(筋肉や神経などの組織)に直接鍼で刺激し鎮痛や筋緊張が緩和できる点、②鍼灸治療を継続的に行うことでコンディショニング(=選手のパフォーマンス向上と傷害予防)ケアに寄与できる点、が挙げられます。もちろん、鍼灸治療はドーピングにも抵触しません。このようにスポーツ鍼灸には大きな可能性を感じます。あとは、本学の学びの中で、いかに鍼灸と真摯に向き合い、多くの治療法を上記の①②に合わせて使い分けられるか、それだけの技術が定着するかが鍵です。大学ではそれに対応するため、「スポーツ鍼灸治療」、「スポーツ鍼灸特論」、「トリガーポイント療法」、「臓腑経脈治療」など多彩な科目(選択)を配しています。本学でAthletic+Therapeutic Trainerを目指しませんか!

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はり師・きゅう師、スポーツトレーナーを目指す諸君へ

2017年04月21日


はり灸・スポーツトレーナー学科長 若山育郎

 みなさん、こんにちは。今回は、はり灸・スポーツトレーナー学科のカリキュラム方針について少し説明したいと思います。

 本学科は、その名前のとおり、はり師・きゅう師とスポーツトレーナーの知識・技術、それぞれの資格の取得を目指すための学科です。本学のカリキュラムは、うまく選択すればその両方に挑戦できるように組んでいます。ただし、その道はそれほど簡単なものではありません。自分が将来どうなりたいか、どういう場で活躍したいか、自分の将来像をしっかりと見据えて頑張らないと達成できません。志(こころざし)をもって入学してくれることを希望します。

 さて、本学科のカリキュラムでは、学生全員がはり師・きゅう師国家試験の受験資格を取って卒業します。つまり将来はり師・きゅう師として身を立てたいと志している学生はもちろんのこと、スポーツの現場で働きたいと考えている学生もはり師・きゅう師の国家試験を受験します。これが基本で、そのために必要で十分な教育をおこなっています。

 本学では日本体育協会公認のアスレティックトレーナー(AT)の受験資格を得るための実習を含むカリキュラムを整えています。ですが、トレーナー活動はATの資格がなくとも実践できます。はり師・きゅう師の資格があればできるのです。はり師・きゅう師は、一般の患者を対象にして、はりときゅうを使い、治療することができる資格ですので、トレーナー活動には非常に有用です。本学で学んだスポーツトレーナーの知識・技術とはり師・きゅう師の資格で立派にスポーツトレーナーとして活動することができます。その上で、さらにスポーツトレーナーを極めたいとの志をもつ学生にはATの受験を勧めます。

以上が、本学科の方針です。まずは、はり師・きゅう師の勉強を行い、上のステップとしてAT資格を目指すという教育を実践しています。

写真は、スポーツ現場ではり治療を行うイメージです。

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学科の選び方

2017年03月17日


はり灸・スポーツトレーナー学科  近藤 哲哉

 漠然と医療系を目指してオープンキャンパスに来てくれた高校生が「学科や職業の違いがよく分からず、どの学科を志望したらいいか分からない」と悩んでいるという話をよく聞きます。適性には大きく分けて、[1]何に興味があるか、[2]心理傾向、[3]能力の3つの観点があります。このうち[2]の中には、黙従反応や協調性などが含まれています。これらが高いかどうかを簡単に判断するテストもあるのですが、皆さんがしていた部活やバイトの内容でも知ることができます。
 集団の和を乱さないように、決まったことを行う部活の典型として、グリーやブラスバンドがあります。スポーツでは、バレーボールやサッカーなどが集団スポーツであり、勝った喜びや負けた悔しさを皆と共有できる利点があります。一方、元女子プロテニス選手の沢松奈生子さんは、車椅子の世界大会で何度も優勝した上地結衣選手との対談の中で「集団スポーツは、自分がいくら努力しても仲間のせいで負けることがあるのが嫌なので、一人でプレーできるテニスを選んだ」と語っていて、上地選手と意気投合していました。これは自己責任ということでもあります。
 医療系の職種の中でもっとも個人プレーの色彩が強いのははり師・きゅう師と柔道整復師だと思います。逆に看護師は複数の看護師が時間帯に応じて代わる代わる一人の患者に対応したり、医師、薬剤師、検査技師などあらゆる職種の人と打ち合わせをしたりするので、典型的なチーム医療の場で働くことになります。そのために、看護に苦労した患者が、自分が非番でいない時間帯に退院するかもしれません。理学療法士も医師と連携するチーム医療ですが、一人の患者をずっと同じ理学療法士が担当することが多いので、どちらの要素もあります。
 他には、初対面の人間関係が得意な人と、初めは人見知りしても段々親しくなると調子が良くなってくる人に分かれます。前者は飲食店やコンビニでの接客のバイトが楽しかったはずです。そのような人は、次々に新しい患者に応対する臨床検査技師や看護師が向いています。ただし、検査技師の中には患者に接しない職場もあり、看護師でも慢性疾患の病棟勤務では後者になります。後者の人には、数年、数十年も同じ患者と付き合うことになるはり師・きゅう師、理学療法士が向いています。今まで、色々な人と付き合ってきたか、一人の人と長く付き合ってきたかといったことも判断材料になるかもしれません。
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表1.心理傾向による学科の選び方




関西医療大学は伝統医療文化の宝庫!

2017年02月10日


はり灸・スポーツトレーナー学科  王 財源

 関西医療大学はり灸・スポーツトレーナー学科は中国の伝統医療文化を継承し、古代中国哲学の生命観を基本とした、国民への鍼灸治療の普及を出発点とし、人間中心の医学に基づく、哲学観をもった人材の育成に全力を注いでいます。本学には、他学にはない伝統医学に関する豊富な資料が所蔵されています(写真1)。本学科では伝統医療文化の思想、哲学を中心とした、伝統医学教育のカリキュラムが充実しています。
 ここで鍼灸学の歴史の一端をお話ししましょう。鍼灸という刺激を与える治療法は、最古のものだと思われているようですが、実は「気」という古代中国哲学の宇宙観から出発したものです。つまり、人間は宇宙や自然界との共生により、生命を維持しているという考えです。したがって、自然環境との共生を保つことができなくなると、身体に不調が起こり、病を引き起こします。このような生活環境のなかで先人は、病を引き起こした身体に対して、「気」を用いた治療や、「気」による養生法を実践していったのです。その中でも、『黄帝内経』という医学書には、「気」を基礎とした生理学や病理学を始め、治療方法に至るまで詳細に記されています(写真2)。
 次に鍼灸治療で用いる鍼とはどのようなものでしょうか。人類の医療が進歩する過程で、先人らは身体に流れる過剰な「気」を抜いたり、不足した「気」を補ったり、滞った「気」の巡りを改善するための道具として様々な種類の鍼を生み出しました。それらが「九鍼」です。「九鍼」とは鑱鍼(ざんしん)、員鍼(えんしん)、鍉鍼(ていしん)、鋒鍼(ほうしん)、鈹鍼(ひしん)、員利鍼(えんりしん)、毫鍼(ごうしん)、長鍼(ちょうしん)、大鍼(だいしん)の九種類の鍼のことです。そしてこの「九鍼」のなかで、現在の私たちが最もよく使っているのが「毫鍼」と呼ばれている鍼です。後世では、これら九種類の鍼はさらに改良が加えられ、使い易く治療効果のある鍼として生み出されて臨床現場で使われています。
 わたしたちの関西医療大学は、人類がもつエンパワーメントを引き出すことができる鍼灸師の育成を目的に、知識と経験を皆さんに伝えることのできる大学です。是非本学で学びませんか。

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