
本学は「社会に役立つ道に生き抜く奉仕の精神」を建学の理念として、18年間の短期大学の時代を経て、より高度な医療に対応するために平成15年4月に四年制の関西鍼灸大学に改組転換しましたが、完成年度を経て平成19年度に、大学院修士課程(保健医療学研究科 鍼灸学専攻)の開設、保健医療学部のもとに理学療法学科の新設、鍼灸学科の二コース分け(東洋医療コースとスポーツトレーナーコース)などを行い、関西医療大学と校名変更して新しいスタートを切りました。
また、平成20年度には、ヘルスプロモーション整復学科(柔道整復師に加えて、健康運動実践指導者とスポーツプログラマーの受験資格を取得可)を開設し、さらに平成21年4月には保健看護学部・保健看護学科を設置しました。これにより、現在、二学部・四学科と一研究科を擁するメディカルプロフェッショナル総合大学になりました。
わが国は今、米国発の世界的な経済不況の中で大きな転換期を迎えています。 医療や教育の分野においても、変革の波が押し寄せています。
現在、わが国は未曾有の高齢社会を迎えて、複数の疾患を合併し、高齢者特有の病態を示す高齢者が増え続ける一方、疾病構造は複雑多様化し、現代社会を反映した生活習慣病やストレス性疾患が増加の一途を辿っています。 このような状況下では、現代西洋医学の専門化・細分化した臓器疾患の治療を中心とした医療では、国民のニーズには十分には応えられず、全人的医療の立場に立脚した東洋医学的治療が改めて見直され、わが国のみではなく、世界的に注目されてきております。
21世紀の高齢者医療においては、西洋医学に東洋医学を取り入れた新しい統合医療システムの構築が不可欠であると考えています。
本学は平成19年、学園創立50周年を迎えましたが、これまでの東洋医学の伝統の上に、四年制大学開学以降、西洋医学系の教員を増員し、東西両医学の陣容を整えてきましたので、統合医療システムの発展のために十分な態勢ができたと自負しております。
これからの医学・医療の教育に求められているのは、全人的な立場から人の心を理解できる人材の育成であると思います。
病める人の心を理解できる豊かな感性と暖かい人間性、高い倫理観を備えた医療人を育てることが、我々の務めであると考えています。 そのためには、必要な知識・技術を習得することが不可欠ですが、私は「臨床の心」と呼びたい、心情・態度を身につけてほしいと願っております。
病める人々に対しては、共感的態度で接し、ご家族や共に働く医療スタッフの方々の心の動きなどを的確に把握し、それに適切に対応できるような医療人を目指して、切磋琢磨してほしいと思います。
医療に対する国民の不信・不安が高まっている現代社会において、医療人としての誇りと使命感を忘れずに、学生、教職員ともに精進してくれることを切望しています。














