本学大学院「臨床鍼灸学コース」BP始動!③ 伝統の“もぐさ”を未来へつなぐ株式会社山正を訪ねて
文部科学省「職業実践力育成プログラム」(BP:Brush up Program for Professionals)は、大学・大学院等における教育プログラムを通じて、社会人の職業に必要な能力の向上を図ることを目的とした制度です。社会人や企業等のニーズに応じた実践的・専門的な教育プログラムを、文部科学大臣が「職業実践力育成プログラム(BP)」として認定しています。
本学大学院修士課程「臨床鍼灸学コース」も、このBPの認定を受けています。本コースでは、大学院生が連携する4社・施設を実際に訪問し、現場の見学や担当者とのディスカッションを通して、企業や臨床現場が抱えるニーズや課題を探ります。そして、そこで得た気づきを、自らの研究課題や新たな研究の種へとつなげることを目指しています。
本年2月の「シュライカー大阪」「まり鍼灸院」への訪問に続き、8月18日には「株式会社山正」を訪問しました。製造現場の見学や担当者によるレクチャーを通して、普段何気なく手にしているもぐさが、どのような思想と技術によって生み出されているのかを学びました。さらに、現場で得た知見をもとに、大学院生と企業担当者との間で活発なディスカッションが行われました。
伝統の“もぐさ”を守り続ける株式会社山正へ。点灸用もぐさの製造時期は1~3月とのことで、今回は企画部の方から、ヨモギがもぐさへと姿を変えていくまでの詳細な製造工程について説明を受けました(写真1)。そのお話からは、長年受け継がれてきた伝統的な製法を守り、次代へ継承していこうとする熱い思いが伝わってきました。
続いて本社を訪問し、押谷代表取締役社長にもご同席いただきました。まず、博士課程1年の西野さんが、学部から修士課程にかけて取り組んできた灸の基礎研究について紹介しました。押谷社長をはじめ、企画を担当する皆様から次々と質問が寄せられ、研究成果をめぐって活発な意見交換が行われました(写真2)。
さらに、企画部の方から「山正ともぐさ」「山正と国際標準化」をテーマにお話しいただき、もぐさづくりの伝統だけでなく、その価値を国内外へどのように伝え、未来へつないでいくのかについて理解を深めました。最後は大学院生とのディスカッションへ。研究と企業の現場、それぞれの視点から意見が交わされ、あっという間の2時間となりました。最後に、本社前でお世話になった皆様と記念撮影を行いました(写真3)。

写真1:「もぐさ製造工場で製造工程について説明を受ける大学院生」

写真2:「灸の基礎研究をもとに意見を交わす大学院生と株式会社山正の皆様」

写真3:「株式会社山正本社前での記念撮影(後列が大学院生および指導教員)」