関西医療大学

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学校案内

学長あいさつ

学長あいさつ

 平成23年3月11日午後2時46分、東北で空前絶後の大地震が発生しました。ちょうどその時、私どもの大学は、卒業式の最中でまさに本学卒業生を社会に送り出そうとしていたときでした。これを機に、国内外で未曾有の多重被害―大規模地震から原発事故への連鎖反応―に対する危機意識が高まり、国内でも被災地への支援や復興活動が、全国規模で取り組まれてきました。このような状況の中で、私どもは、本学の建学の精神「社会に役立つ道に生きぬく奉仕の精神」とは何かと、本学の存在意義を改めて問いなおしてきました。

 本学は、この建学の精神のもと創始者武田武雄が大阪府の鍼灸マッサージ業界の後継者と発展を目指して、昭和32年5月関西鍼灸マッサージ専門学校(現関西医療学園専門学校)を設立したことに始まります。以後、昭和60年4月関西鍼灸短期大学を開学して、平成15年4月には4年制大学として関西鍼灸大学(鍼灸学部)に昇格しました。以後平成19年4月には、関西医療大学と名称変更し、現在は新たに大学院保健医療学研究科(修士課程)を加えて、2学部6学科と大学院1研究科となり、鍼灸など東洋医学的な伝統を踏まえて西洋医学との融合を目指し、全人医療を担えるメディカルプロフェッショナルを育成する総合的医療大学として発展しています。

 一方で、高度な統合医療を実践教育するため、また、地域の保健医療に貢献するために附属保健医療施設を充実させてきました。附属診療所では西洋医学を中心とした各科の専門医療を、附属鍼灸治療所や附属接骨院では伝統医学にもとづいた総合的な施療を行い、また、学生、大学院生および社会人医療従事者の実習や研修、研究の場としての役割も果たしております。この中で、地震や津波などの災害時に現場で直接対応できる医療技術を持った医療人の育成も重要と考えています。

 現在、わが国は世界でも稀にみる速さで超高齢社会となり、高齢者の疾病は多様化し、現代社会を反映したメタボリックシンドロームやうつ病などストレス性疾患が急増しております。こうした疾病構造の変化に対応するには、専門化・細分化された臓器医療を中心とした分析的な西洋医学では対応できない現状にあります。その意味では、私どもの大学にとって西洋医学と東洋医学の融合した新しい統合医療システムを担うメディカルプロフェッショナルを育成することは、重要な社会的使命と考えています。

 さて、私たち医療人が常々目標とすべき世界的に有名な医療機関があります。それは「究極のホスピタリティ」を目指す米国メイヨー・クリニックです。そのロゴマークには「三つの盾の組織」が描かれており、中央の一番大きな盾は"患者のケア"を表し、両側の小さな盾は医学研究と医学教育を表すとされています。そのモットーは、"百年のブランド"となり、「患者の利益がまず優先する」(The needs of patients come first)として患者第一主義がすべての医療の中で貫かれています。そして、「医療とは協調とチームワークを必要とする協力の科学である」(Medicine is a cooperative science, requiring collaboration and teamwork)とされ、究極のすばらしい医療が実践されています。その意味で、本学では、私どもの建学の精神をもとに医療従事者として「社会に役立つ道に生きぬく」中で、患者さんの要求を第一に優先する「奉仕の精神」を貫き、人を中心として高い倫理性と協調性を持った医学研究・医療を実践できる人材を育成したいと考えています。

関西医療大学 学長 吉田 宗平

メッセージ

「一と積」の字―シンプルに考える(Think simple)!

一の字、積の字、甚だ畏るべし。善悪の幾も初一念に在りて、善悪の熟するも積累の後にあり。」(一の字と積の字は、常に畏れ慎まなければならない。善も悪も、すべて最初の一念にあり、また善・悪に至るのも、いずれも最初の一念が積み重なった結果なのである。)この言葉は、幕末の儒学者・佐藤一斎の『言志四録』の中にあります。西郷隆盛が座右の書としていたものです。幕末から明治にかけて、吉田松陰、勝海舟、坂本竜馬、伊藤博文など多くの人々の時代を切り開く活力となった書と言われています。
最初の一歩を過ちなく、どう踏み出すかが最も大事である。その一歩の小さな積み重ねが、究極の目標へ至る唯一の道であるという意味でしょうか。
皆さんはどの大学を選ぶでしょうか?
私どもは東洋医療の伝統に基づく、究極の統合医療を実践できる人材を育てたいと願っています。皆さんの知っているイチロー選手もこの「一と積」の神髄を理解し、実践し、世界に通じる道を究めた人と言えます。イチローのトレーナーは私共の大学でその技術を学んだ人です。一芸を極めて、世界のイチローに貢献したと言えます。
一方、いまや世界一のテクノロジー企業となったアップルを躍進させたスティーブ・ジョブスも、ビジネス戦略を進める当たり、人々が「当たり前」と思うほどシンプルに考える(think simple)姿勢を貫き、問題解決にはこの<シンプルの杖>を振るったと言われています。まさに、これは佐藤一斎の言葉と同じものです。
私の信条は、「成功の秘訣は、始めたら止めないこと」です。
さあ、皆さんの人生を切り開く、この<シンプルの杖>をこの大学で身に着けようではありませんか!

プロフィール

氏 名 吉田 宗平(よしだ そうへい)
役職名 学長・大学および大学院教授
担当科目(学部) 生命倫理
大学院担当科目 神経内科学概論、内科・神経内科学特論講義・演習
大学院(研究指導内容) 鍼灸への神経学的アプローチとその治効機序の科学的解明、脈診の科学化とノジェらによる耳介療法の治療・診断システムの構築、ハーブ・アロマテラピーの研究
出身校 和歌山県立医科大学大学院医学研究科
学 位 医学博士
取得資格 認定内科医、日本神経学会専門医・指導医、NPO日本ハーブ振興会Profeesional Adviser of Herb (PHA)資格
専門分野(相談可能な分野)
  • 神経内科学
  • 神経疫学と環境要因分析(元素分析を中心に)
現在または未来の研究テーマなど 現在の大学赴任後の研究として、東洋医学における鍼灸の診断法と治療法の科学的解明が主要なテーマ。さらに、補完・代替医療におけるハーブ医学やアユルベーダ医学に関連領域を広げている。また、特異な分野として耳介医学(フランスのノジェは発見・発展)の臨床応用とメカニズムの解明を目指している。
方法論的には、筋電図、脳波、脈波などの生体情報の線形・非線形解析とその情報制御を目的に、諸種の医療分析機器を利用して、診断・治療の開発を目指している。近年は、発展してきたウェラブル・センサーを用いて人間の日常の行動量を測定して、パーキンソン病はじめ神経疾患などの診断・治療効果判定などに応用を進めている。
研究のキーワード 神経疾患、生体微量金属、酸化ストレス死、鍼灸、生体情報、線形・非線形分析、情報制御、ハーブ医学、耳介医学
在内研究
(国内留学、国内共同研究など)
1. 紀伊半島における筋委縮性側索硬化症の疫学と環境要因分析紀伊半島の筋委縮性側索硬化症/パーキンソン認知症複合の疫学調査と環境要因の探求を主要なテーマとしている。また、一方では、遺伝疫学的な共同研究を進めている。基礎研究としては、放射化分析、分析顕微鏡によるX線分析・エネルギー損失分析、加速器・放射光のマイクロビームを利用した元素分析など機器分析により、生体微量金属と神経細胞の酸化的ストレス死に関する研究を京大原子炉実験所や京大工学部と共同研究を行ってきた。
2. 和歌山県スモン患者の現状調査と療養生活における地域支援体制の確立薬害スモンにおける和歌山県スモン患者の現状調査と地域でのリハビリテーションと鍼灸治療および介護のための支援体制づくりを行って来た。現在は、それらに加え、キノホルムの神経毒性(Fe, CuやZnなど遷移金属のキレート作用)と関連して、スモン患者の中でのパーキンソン病発症頻度の全国調査と神経障害の発現メカニズムについて研究を進めている。
所属学会 日本内科学会、日本神経学会、日本病理学会、日本末梢失敬学会、日本疫学会、日本微量元素学会、臨床環境学会、マグネシウム学会、日本東洋医学会、全日本鍼灸学会
社会活動など
  • 厚生労働科学研究補助金(難治性疾患等克服研究事業)「紀伊半島の筋委縮性側索硬化症/パーキンソン認知症複合―Kii ALS/PDC―」(代表研究者小久保康昌)研究分担者
  • 厚生労働科学研究補助金(難治性疾患等克服研究事業)「スモンに関する調査研究」(研究代表者小長谷正明)研究分担者
  • 日本私立大学協会教育学術充実協議会委員
  • 全日本鍼灸学会顧問
  • 南大阪難病医療連絡会運営委員会委員
  • 熊取町青少年問題協議会委員
受賞など 平成6年度公益信託「命の彩」ALS研究助成金
オフィスアワー 火曜日昼休み時間
主な研究業績
  • S. Yoshida, T. Ueda, U. Uebayashi et al.: Reappraisal of the nosological significance of ALS-PDC mixed case on Guam. International Symposium on ALS and Motor Neuron Disease 2013; 01/21014.
  • H. Naruse, Y. Takahashi, T. Kihira, S. Yoshida et al.: Mutational analysis of familial and sporadic amyotrophic lateral sclerosis with OPTN mutations in Japanese population. Amyotrophic Lateral Sclerosis 06/2012;13(6):562-6.
  • H. Ishiura, Y Yakahashi, J. Mitui, S. Yoshida, et al.:C9ORF72 Repeat Expansion in Amyotrophic Lateral Sclerosis in the Kii Peninsula of Japan. Archives of neurology 06/2012; 69(9):1154-8.
  • T. Kihira, S. Yoshida, T. Kondo et al.: An increase in ALS incidence on the Kii Peninsula, 1960-2009: a possible link to change in drinking water source. Amyotrophic Lateral Sclerosis 06/2012; 13(4):34-50.
  • T. Kihira, S. Yoshida, T. Kondo et al.: ALS-like skin changes in mice on a chronic low-Ca/Mg high-Al diet. Journal of the Neurological Sciences 05/2004; 219(1-2): 7-14.
  • S. Yoshida, Ari Ektessabi and S. Fujisawa: XANES spectroscopy of a single neuron from a patient with Parkinson's disease. Journal of Synchrotron Radiation 04/2001: 8(Pt2):998-1000.
  • S. Yoshida, U. Uebayashi, T. Tameko et al.: Epidemiology of motor neuron disease in the Kii Peninsula of Japan, 1989-1993:active or disappearing focus? Journal of the Neurological Sciences 04/1998; 155(2):146-55.
  • S. Yoshida, K. Mitani, I. Wakayama et al.: Bunia body formation in amyotrophic lateral sclerosis: a morphometric-statistical and trace element study featuring aluminum. Journal of the Neurological Sciences 06/1995; 88-94.
  • S. Yoshida, Ari. Ide-Ektessabi, S. Fujisawa: Application of Synchrotron Radiation in Neuromicrobiology: Role of Iron in Parkinson's Disease. Sructural Chemistry 01/2003; 14(1): 85-95.
  • S. Morioka, K. Sakata, S. Yoshida et al.:Incidence of Parkinson disease in Wakayama, Japan. Journal of Eppidemiology 12/2002; 12(6)403-7.
  • Ari Ide-Ektessabi, S. Fujisawa, S. Yoshida: Chemical state imaging of iron in nerve cells from a patient with Parkinsonism-dementia complex. Journal of Applied Physics 01/2002; 91(3):1613-1617.
  • W. Pan, Y. Song, S. Kwak, S. Yoshida et al.: Quantitative Evaluation of the Use of Actinography for Neurological and Psychiatric Disorders. Behavioural neurology 01/2014; 897282.
  • T. Suzuki, Y. Bunno, C. Onigata, M. Tani, S. Uragami, S. Yoshida: Excitability of spinal neural function during motor imagery in Parkinson's disease. Functional neurology 12/2014/
  • Y. Kitagawa, K. Kimura S. Yoshida: Spectral analysis of heart rate variability during trigger point acupuncture. Acupuncture in Medicine 03/2014.
  • K. Yuri and S. Yoshida: Open trial of Ear Acupuncture for Sleep Disturbances of Nurses Working Night Shift-Assessment of Sleep/Wake Patterns Using a Wrist Actinography. Int Integrative Med., 2013, Vol 1, 10:2013.
  • Yoshida S: Application of PIXE in medical study: Environmental minerals and neurodegenerative disorders, International journal of PIXE 9 (3,4): 245-257, 1999.
  • Yoshida S, Takada K and Ektessabi A: SRXRF elemental imaging of a single neuron from patients with neurodegenerative disorders In: Application of accelerators in research and industry, Proceedings of the fifteenth international conference, Part Tow, Deton, Texas Nobember 1998, ed. by J.L. Duggan and I.L. Morgan, American Institute of physics, Woodbury, New York, p611-61
  • 吉田宗平:シンクロトロン放射光を用いた微量元素分析とその医学的応用, ファルマシア 37: 1005-1009, 2001.
科学研究費など
学会の研究費の獲得状況
厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業)スモンに関する調査研究班(研究代表者小長谷正明)