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 文部科学省「職業実践力育成プログラム」(BP:Brush up Program for Professionals)は、大学・大学院等における教育プログラムを通じて、社会人の職業に必要な能力の向上を図ることを目的とした制度です。社会人や企業等のニーズに応じた実践的・専門的な教育プログラムを、文部科学大臣が「職業実践力育成プログラム(BP)」として認定しています。
 本学大学院修士課程「臨床鍼灸学コース」も、このBPの認定を受けています。本コースでは、大学院生が連携する4社・施設を実際に訪問し、現場の見学や担当者とのディスカッションを通して、企業や臨床現場が抱えるニーズや課題を探ります。そして、そこで得た気づきを、自らの研究課題や新たな研究の種へとつなげることを目指しています。
 本年2月の「シュライカー大阪」「まり鍼灸院」、8月18日の「株式会社山正」への訪問に続き、翌19日には「セイリン株式会社」を訪問しました。製造現場の見学や担当者によるレクチャーを通して、普段何気なく手にしている鍼が、どのような思想と技術によって生み出されているのかを学びました。さらに、現場で得た知見をもとに、大学院生と企業担当者との間で活発なディスカッションが行われました。
 高品質な日本の鍼を世界へ届けるセイリン株式会社本社・清水工場へ。まず研修室で、セイリン株式会社の歴史と鍼づくりにおける品質へのこだわりについて説明を受けました。特に印象的だったのは、徹底した品質管理のもとで行われる「6つの工程と3つの検査」です。こうした一つひとつの積み重ねが、セイリンブランドへの信頼を築いていることを知りました。
 説明を聞くだけではありません。検査の前後で鍼がどのように変化するのか、実際に刺入したり、顕微鏡で鍼先を観察したりしながら、その違いを自分たちの目と手で確かめました(写真1)。
 続いて、ヘアキャップを着用し、いよいよ工場見学へ。約5,000㎡の広大なクリーンルームでは、約40台の機器がわずか13名のスタッフによって稼働しているとのこと。そのスケールと、徹底して管理された清潔な製造環境に圧倒されました。
 見学後は、開発部の皆様とのディスカッションが行われました。日頃、鍼を使用する中で感じていることや、「こんな鍼があったら」という私たちの要望にも一つひとつ耳を傾けていただき、開発する側と使用する側、それぞれの視点から活発な意見が交わされました。
 ディスカッションには稲葉代表取締役社長にもご同席いただき、大学院生からの質問にも直接お答えいただきました。製造現場を「見る」だけでなく、鍼をつくる方々と直接語り合うことのできた、充実した3時間となりました。最後に、本社前でお世話になった皆様と記念撮影を行いました(写真2)。

写真1:「鍼の検査前後の違いを体験・観察する大学院生」


写真2:「セイリン株式会社本社前での記念撮影(前列の5名が大学院生)」