関西医療大学

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本学大学院研究科長 鈴木俊明教授の論文(脳血管障害片麻痺患者の運動療法効果に関する症例報告)を Case Reports in Neurology に掲載されました。

The Importance of F-Wave Patterns in a Patient with Cerebrovascular Disease Characterized by a Markedly Increased Tone of the Thenar Muscles

Suzuki T. · Fukumoto Y. · Todo M. · Tani M. · Yoshida S.
Case Rep Neurol 2022;14:427–431

論文の要約を紹介させていただきます。このF波の前に存在する不明瞭な波形が非常に大事であると考えています。ぜひお読みください。

要 約
麻痺側母指球筋の高度な筋緊張亢進を認めており随意運動は全く不可能である脳血管障害患者の誘発筋電図を測定した。週2回20分、8ヶ月間、麻痺側母指球上の筋群のストレッチングを含む運動療法を行った。その後のF波波形の変化を調べた。F波の潜時、持続時間、F波伝導速度は2回の試行で有意な変化を示さなかった。8ヶ月間の運動療法により,筋緊張はやや改善し,麻痺側母指の随意運動は軽度可能となった。
運動療法により麻痺側 母指の運動機能は改善したが、F波のデータには改善が見られなかったことから、この患者の筋緊張亢進の主因は痙性よりも二次的な筋短縮による可能性が高いと判断した。また,M波出現後約20ms(M波とF波の間)にF波と思われる不明瞭な波が1回目では見られたが,2回目では見られなかった.運動療法では筋緊張の改善がみられ、不明瞭な波が出現しなかったために、この不明瞭な波形の存在も筋緊張亢進に関係したことが考えられた。