関西医療大学

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 高齢者の健康状態を考えるうえで日常生活動作は重要になります。日常生活動作の中でも、衣類の着脱や箸の使用、硬貨の把持や、読書でもページをめくる際など、手指のつまみ動作を正確に行う場面は多く訪れます。それ故に、手指巧緻性に関わる自覚症状の訴えは多く存しますが、自覚症状の訴えがあるものの、臨床検査上は客観的所見に乏しく、原因となる病気が見つからない状態、いわゆる“不定愁訴”であることも臨床上多くあります。
では、手指巧緻性の低下や、手指の巧緻性低下に関わる自覚的な訴えは、一体どこからきているのか?その神経生理学的背景について、本学理学療法学科 福本悠樹助教と本学大学院 研究科長の鈴木俊明教授は、花王株式会社との共同研究として、運動神経と感覚神経の伝導速度変化の観点から検討を行いました。
その結果、運動神経伝導速度の低下が、手指巧緻性の低下に関わっていました。さらに、感覚神経伝導速度の低下は、実際の手指巧緻性の低下とは関係しませんが、手指巧緻性低下に関わるような自覚的な訴えを生み出していると分かりました。
これら研究成果は、Experimental Brain Research誌に掲載されました。ぜひご一読ください。

論文情報:Yuki Fukumoto, Takuya Wakisaka, Koichi Misawa, Masanobu Hibi, Toshiaki Suzuki; Decreased nerve conduction velocity may be a predictor of fingertip dexterity and subjective complaints. Exp Brain Res. 2023.