教員ブログ保健看護学部 保健看護学科

フィールドワークで学ぶ

2018年02月16日


保健看護学部保健看護学科 老年看護学  岩井 惠子

 大学では、知識や技術の修得だけでなく、研究についても学びます。研究とは何か、どのように行うのかということを講義で学び、研究計画書を作成したり、実際に研究をしたりすることもあります。
 また、大学の先生は研究者でもあり、先生方の研究を知ることで学べることもたくさんあります。
 私は老年看護学が専門で講義を行っていますが、研究活動では大学を飛び出し、限界集落(高齢化率50%以上の集落)に毎月訪問し、そこで暮らす人々の生活を研究のテーマとして、はや7年になります。その間、学生のみなさんに希望を募り、高齢者の方々の健康診断や、イベントのお手伝いをしてもらっています。今まで手伝ってくれた学生は、共同研究者であるヘルスプロモーション整復学科の相澤先生のおかげもあって、保健看護学科だけでなく、全学科に及んでいます。またこの研究は、保健看護学科老年看護学の教員だけでなく、臨床検査学科の紀平先生、前述の相澤先生も共同研究者で、学科を超えた先生方と共に研究を進めています。
 学生たちにとっては学内では普段関わることの少ない他学科の教員や学生と、フィールドワークを通して触れ合うことで、研究的視野を育むだけでなく、他職種間の交流をもつこともできます。私自身も他学科の学生さんと交流ができ、学内で見かけた時挨拶をしてくれると、とても嬉しくなります。
そして何より、限界集落に暮らす高齢者の方々も、若い学生たちが来てくれることをとても楽しみにされています。
 手伝ってくれる学生たちは、まさしくボランティアで、大学の単位には全く反映されませんが、講義だけでは学ぶことのできないたくさんの事を学んでくれています。
 大学では探せばたくさんの学びのチャンスがあります。それをいかに探すかも、実は大学での学びのひとつなのです。
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看護は日常にある

2018年01月12日


保健看護学科 今井 幸子

皆さん、こんにちは。
成人看護学の慢性領域を担当しております今井です。

皆さんは、看護を目指されたきっかけは何でしょうか?
家族や身近な大切な人が病気で入院をした経験、親が看護師であり影響を受けた、あるいはテレビドラマの影響など様々でしょう。どれも素晴らしい動機です。

私は小学2年生の時に読んだ学習漫画のナイチンゲールの本がきっかけでした。クリミア戦争で傷ついた兵士たちを、敵、味方、差別なく助けたという勇敢な行動に感銘を受けました。そして、いつしかこの職業を目指していました。

看護は、1+1で答えは導き出せません。常に考え続ける奥深い学問です。病んで苦しんでいる人の前に看護師として立つ。極めて重要なポジションであり、いつでも待った無しの本番です。看護師の言動は、常に人間性が問われ、患者に影響を与えます。そのため、日常から看護を問い続ける姿勢が必要だと考えます。

看護は病院内だけにあるのではなく日常にあり、日常から物の見方や考え方を自分自身で問い続けることが大切だと思います。通学時や友達とショッピング、スーパーでの買い物でのレジ待ち、友達との喧嘩など、日常には看護を考える要因が沢山あるのではないでしょうか。

マザーテレサもこのような言葉を残されています。

  思考には気をつけなさい
      それはいつか言葉になるから
  言葉に気をつけなさい
      それはいつか行動になるから
  行動に気をつけなさい
      それはいつか習慣になるから

修練を重ね、共に考えていきましょう。



模擬患者(SP)を用いた演習

2017年11月24日


保健看護学部 保健看護学科 原 希代

 皆様、こんにちは。私は老年看護を担当している原です。11月であるにも関わらず、御堂筋はすでにライトアップ、クリスマスモード全開で、冬本番へ加速度的に季節は進んでいます。季節の変わり目は、体調を崩しやすい時期でもあります。手洗い、うがいを励行しましょう。
 今回のブログでは、保健看護学科で取り組んでいる「模擬患者:SP(Simulated Patient)以下SP」のご協力のもと行っている演習について紹介したいと思います。SPとは、聞きなれない言葉だと思うのですが、如何でしょう。医学や看護の演習では、その演習の設定した患者役になりきって演じる人をSPと言います。SPは、設定した患者の性格・生い立ち・生活環境などを理解し、演習に参加します。演習後は、患者として気づいたこと、感じたことを率直に看護師役(学生)に伝えます。
 老年看護学の演習では、熊取町の高齢者にSPとしてご協力を頂いています。学生同士で行う演習とは異なり、相手に対する配慮を考え、適度な緊張感をもって演習を行うことができ、臨地(病院環境)に近い形で、リアリティのある演習となります。そして、演習後は、SPから実施した演習内容がどうであったか、感想を聞くことができます。この感想は、良い面も、悪い面も全て包み隠さず言われます。これらのことから、自らの技術の未熟さを学ぶだけでなく、患者と医療者の関係性も学ぶことができます。例えば、患者は、何らかの行動を他者に委ねることに対して、申し訳ないと思う気持ちが先立ち、不快感があったとしてもそれを伝えず、我慢していることが多いです。その様な思考や心理面までも深く考えることができます。
 一方、SPの立場からこの演習を鑑みると、「学生のため」や、身体的な衰えを感じていたとしても「まだまだ、なんのその、これしき!」と、気持ちを奮いたせて参加されています。皆さん、高齢者の経験と叡智をもって今できる社会的な役割を発揮されています。
 今後も、SPさんのご協力をえて、相手の立場や思いを尊重できる看護職を育てていきたいと思っております。



「和」とどけたい!活動

2017年10月20日


保健看護学科 川添 英利子

 みなさん、こんにちは。保健看護学科老年看護学の川添です。
 暑い夏が過ぎて、徐々に朝晩が涼しくなってきました。体調など崩されてないでしょうか。さて、今回は老年看護学の実習の一環である「和」とどけたい!活動での1日をご紹介させていただきます。「和」とどけたい!活動は、今年度初の実習で、地域住民の方をはじめ、SP(Simulated Patient :本学で2012年~養成している模擬患者)の方々、熊取町役場保健師の方々のご協力のもと実現しました。主にタピオ体操(本学のある熊取町が推進している住民の方のための健康体操)をされている高齢者の集まりに、保健看護学科2年生が参加し、地域高齢者との交流を図らせていただくというものです。
 今回は、地元でもある若葉地区に訪問しました。高齢者といってもお元気で、体操をされている姿はとても活き活きされていました。背筋がピンとのび、きれいにされている方が多い印象を受けました。学生と高齢者の方々の会話場面では、笑い声が集会所に響き渡り、私自身もとても温かい気持ちに包まれました。体操の後は、「私は誰でしょう」というゲームを学生が実施させていただき、とても盛り上がりました。例えば、住民の方に「その人物」になりきって協力者になってもらいます。学生司会者が協力者に「あなたは芸能人ですか」と質問し、協力者に「はい」と答えてもらいます。その後、2チームに分けた住民の方々に「誰であるか」を答えていただきチームで競うゲームです。一番盛り上がった質問は、「あなたは玉ねぎ頭ですか」という質問で、協力者が「はい」と答えると、会場からはどっと笑いが起こっていました。みなさんはどなたかおわかりでしょうか。笑いにより免疫細胞が活性化するという報告があり、身体を動かし、頭を使い、更に笑いが起こる。運動機能や認知機能だけでなく、免疫力をも高める活動は健康を保つ上でとても大切ですね。学生からも「最初は緊張して笑顔が作れなかったけど、私たちが楽しむことで高齢者の方々も楽しんでいただき、笑顔になっていただきました。」という振り返りがありました。コミュニケーションをとる上でとても大切なことを学んだようです。
 これからも地域の高齢者の方々を笑顔にする活動を広げていきたいと考えています。

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実習で心に残っていること

2017年09月15日


保健看護学部  桝田 聖子

 皆さん、こんにちは。在宅看護を担当している桝田です。
 私が学生の頃は、「在宅看護論」という科目はなく、今ほど、在宅医療が推進されていなかった時代で、退院される方のお宅を病棟看護師が訪問することは少なかったと思います。しかし、私は運よく、実習の中で退院される方のお宅を訪問させていただいたことがありました。それは、基礎看護学実習Ⅱで受け持ったAさんの退院支援に関わらせていただいた時のことです。その方は、心不全で酸素療法をされたまま、退院されることになりました。担当学生として、在宅酸素療法をされるAさんの自宅生活の留意事項などを書いたリーフレットを作成することになりました。次の日、朝のカンファレンスで看護師長さんが私に、「Aさんが退院後、酸素ボンベをどこに置いてもらったらよいか、自宅を訪問して一緒に考えましょう」と声をかけて下さり、一緒にAさんの自宅へ連れて行って下さいました。Aさんの自宅では、奥様が待っておられ、Aさんの退院後、自宅で酸素ボンベを置く場所を相談しました。その後、奥様から、「どんな食事を作ればよいですか」、「酸素ボンベのトラブル時どうしたらよいですか」など、不安に思っていることを看護師長さんに納得がいくまで確認しておられました。最初こわばっていた奥様の顔がしだいに笑顔になっていきました。その時、実際に生活されている場に伺うことは、家の様子がわかることはもちろん、ご本人やご家族の本音が聴けることを学びました。今思うと、看護師長さんは、Aさんの退院について、奥様が不安に思っておられることをわかっておられたのだと思います。 
 私は、看護職を目指す学生さんには、どこで看護実践をすることになっても、対象者の生活を大切にする視点を持ち続けてもらえるよう、接しています。人の生活を理解することは、自分自身の成長にもつながります。看護職は、自身の生活経験を実践に活かすことのできるすばらしい仕事だと思います。
 皆さんも一緒に本学で学んでみませんか?お待ちしています。


 


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