教員ブログ保健看護学部 保健看護学科

産婆(助産師)の神様

2017年06月30日


保健看護学科 生駒妙香

 日本で唯一の産婆(助産師)の神様を祀っている高忍日賣(たかおしひめ)神社が愛媛県にあります。神社内には「母子と助産師の碑」が建立され、毎年3月8日(サンバ)には、母子と助産師のためのイベントと祭事が行われています。また、この神社では<助産師守>のお守りを頂くことができます。私は、この<助産師守>を数年前に頂き、それ以降、お産に立ち会うときには、必ず身に付けるようにしています。助産師を守り、産婦さんと赤ちゃんが守られることを願ってのことです。0630.png
 私が初めてお産に立ち会ったのは、看護学生の母性看護学実習でした。かなり前のことになりますが、鮮明に思い出すことができます。その後、助産師学校に進学し助産師となってからは、多くのお産に関わらせて頂きました。お産の関わりで、いつも思うのは母子の安全です。産声を聞いたときの安堵感、そして産婦さんとご家族の笑顔は、その場に立ち会わせて頂いたことへの感謝の気持ちでいっぱいになります。
 現在は教員として、臨地実習で学生さんたちと一緒に、お産に立ち会う機会があります。学生さんたちは、緊張しながらも産婦さんに寄り添い、手を握ったり、汗を拭いたり、水分摂取をすすめたり、自分にできることを必死に考え関わります。その姿には感動を覚えます。無事に出産されたときには、涙する学生さんも少なくありません。そして、自分を生んでくれた両親への感謝、命の大切さを感じる場となっています。
 今年度からは助産師選択課程の科目や臨地実習が開始され、助産師の卵たちもお産の介助方法を学び、過密なスケジュールを仲間と共にがんばっています。
 現代、女性が出産する子どもの数は2人に満たない現状にあります。だからこそ、より無事に、産婆の神様に守られながら、お産に関わっていきたいと思っています。



『看護覚え書』から...まず出来ること

2017年05月26日


保健看護学科  阿部 香織

 皆さん、こんにちは。成人看護学急性期分野を担当している阿部香織です。
 初夏の風もさわやかな今日この頃、大学周辺の田んぼには、なみなみと水が張られ、いよいよ田植えの季節になりましたね。皆さん、元気に過ごされていますか。

 5月12日は、「クリミアの天使」といわれ、のちに近代看護学の普及に尽力したフローレンスナイチンゲールの誕生日でした。その日を「看護の日」と1990年から制定されています。看護の道を目指している学生の皆さんならご存知な方も多いはず。
 ナイチンゲールは、著書『看護覚え書』で、「看護とは、新鮮な空気、陽光、暖かさ、清潔さ、静かさを適切に保ち、食事を適切に選択し管理すること。こういったことのすべてを、患者の生命力の消耗を最小にするように整えることを意味すべきである」と述べています。この一節は、有名ですよね。
 ところで、看護師を目指す皆さんは、自分のために、食事を適切に選択し管理できていますか?1日3食しっかり食べていますか?実は、皆さんの年代では、朝食の欠食率が年々増加傾向にあるそうです。朝食を欠食する理由は、夜型の人が増え、朝起きても食欲がわかない、朝起きるのが遅く朝食を食べる時間がないという生活リズムの乱れからくるものや、女性ではダイエットのためといったものです。朝食には、①脳の働きが活発になり、集中力が高まる。②体温が上昇し、代謝が高まる。③太りにくいからだをつくる。④便秘解消。⑤疲労感を少なくするといった効果があります。健康的な生活を日々送るためにも、朝食を摂取するようにしたいものです。しかし、毎朝、バランスの整った食事を準備するのは難しいと思いますので、すぐに準備でき、食べられるようなもの(おにぎり、スープ、乳製品など)を用意しておくのはいかがでしょうか。朝食をしっかり摂って、これからの暑い季節を健康的に乗り切っていきましょう。
 私たちが健康であってこそ、ナイチンゲールのいう看護を実践することができるのです。



前前前世から・・・

2017年04月14日


保健看護学部保健看護学科 西井 崇之

 皆さん、こんにちは。公衆衛生看護領域を担当している西井崇之です。4月に入り、春風が心地いい季節となりました。新しい環境に身を置く方が増える時期ですが、新生活にはもう慣れましたでしょうか?

 教員ブログを書くにあたりこの1年間を振り返ってみると、タイトルにあるように去年の夏以降に大ヒットした「君の名は。」の主題歌であるRADWIMPS(ラッドウィンプス)の「前前前世 」が頭の中で流れました。サビ部分の「君の前前前世から僕は君を探しはじめたよ」というフレーズは、実は"保健師の仕事"を一言で表すことができます。このブログを見てくださっている高校生や在学生の皆さんの頭の中は、きっと今クエスチョンマークがたくさん浮かんでいると思うので、保健師の仕事と交えながら説明させていただきます。

 保健師の仕事の大きな目的は、ゆりかご(赤ちゃんが安全にお昼寝等をするための籐の籠等)から墓場までという言葉があるように、全ての年代の人々の健康と幸せを守り、育んでいくことです。その中でも、母子保健活動といって、乳幼児期などの子育て世代への支援がとても大切になってきます。

 母子保健活動の一つの事業に乳幼児健診というものがあります。乳幼児健診では、主にお母さん(お父さん等)とお子様に地域にある保健センター等に来てもらい、お子さんが健やかに成長しているか、あるいはお母さんに育児の悩みがないか等の仕事があります。

 前職場の先輩保健師から、「保健師の仕事を長くしていると親子3代、4代と関われる仕事なのよ。」という言葉を聴いたことがあります。乳幼児健診で1組の親子と関われる時間は10分前後のことが多いですが、"前前前世"や"後後後世"が見える保健師の仕事ってとっても素敵だと気づかされました。赤ちゃんやお母さんを通して見えるそれぞれの人生に携わることができる保健師という素晴らしい仕事を一緒に学びませんか?

 皆さんとお会いできる日を楽しみにしています。



医療界のビルゲイツ、華岡青洲 

2017年03月10日


保健看護学科  樫葉 均

 小生、1960年に紀州で生を受け、今年で57歳。そのちょうど200年前(1760年)に郷里の誉れ、華岡青洲が生まれております。この男、「偉大な」という形容詞がピッタリの人物。学生さんには「医療界のビルゲイツ」と紹介しています。ビルゲイツはご存じの通り、今あるコンピュータ社会を誰よりも早く創造し、開拓してきた男。そして莫大な富と名声を手中に。なぜ、青洲が「医療界のビルゲイツ」かと言うと・・・

 1804年、紀州北部を流れる紀ノ川のほとりで"世界を揺るがす大事件"が起きます(と言っても世界はこのことを知らないのだが)。この時、青洲は44歳。西洋に約半世紀先駆けて全身麻酔による乳がん摘出術を成功させたのです。当時、医学的なバックグランドがほとんどない状況の中で(杉田玄白の「解体新書」はありました)、チョウセンアサガオ(曼陀羅華;まんだらげ)を主成分とする麻酔薬(通仙散)の開発に身を投じます。

 青洲の母と妻の加重は「この身体で人体実験をするように」と青洲に申し出ます。その結果、母は命を落とし加重は失明。悲しい結末が待ち受けていたのですが、この二人の女性が青洲を支えたのです。このあたりの詳細は、同郷の作家・有吉佐和子によって「華岡青洲の妻」という物語に。そして今では英訳され(「The Doctor's Wife」)、世界中の人たちにも愛読されているようです。

 ここで皆さん、考えてください。現在の医療の現場で「もし、全身麻酔の技術がなかったら?」と。彼の成し遂げたことは想像がつかないほどの偉業なんです。そしてもし、青洲がこの麻酔技術の特許を持っていたとしたら・・・。当時、ノーベル賞があれば確実に「医学生理学賞」。

 関西医療大学は大阪南部のちょっとした高台に位置します。ここから北西部に目をやれば、関西国際空港や明石大橋、淡路島、六甲山系を見ることができます。そして南部には和泉山脈の山々が東西に連なっています。その山の向こう側、紀ノ川平野で"世界を揺るがす大事件"が起こったわけです。



いよいよ国家試験!

2017年02月03日


 皆さん、こんにちは。保健看護学科教員の宇田です。
 まだまだ寒い日が続きますが、風邪などひいていませんか?
 高校生の皆さんの中には、志望校合格に向けて最後の追いこみとして頑張っている受験生もいるのではないでしょうか。あともう少し、身体に気をつけて頑張って下さい。

 さて、本学は医療系大学であり、どの学科の学生も国家試験を受験します。保健看護学科の4年生は、ほとんどの学生が就職先も決まり、国家試験合格に向けて日々頑張っています。4年間で学んだ内容が出題されるため出題範囲も広く、学生はこの時期、不安や焦りと戦いながら勉強しています。本学保健看護学科では、国家試験対策として、学内の教員だけでなく予備校などの外部講師を招いて国家試験対策講座を行ったり、担任・ゼミの教員による個別指導、模擬試験など学生が国家試験に合格し夢を実現できるようサポートしています。これまでの集大成としてぜひ頑張ってほしいと思います。
 保健師や助産師、看護師をめざす高校生や大学生にとっては、国家試験に合格することがゴールと思っている人もいるかもしれませんが、国家試験に合格することで看護職としてのスタート地点に立てるのです。そのため、働き始めてからも日々学習は必要であり、また、医療チームの一員として働くため、コミュニケーション能力も求められます。そして何より、対象者に寄り添う心が大切です。4年間の大学生活では技術や知識だけでなく、講義や演習、実習を通し、このような看護職として必要な様々な能力を身につけることができるよう取り組んでいます。

 4年生の皆さん、看護職のスタート地点に立つことができるよう国家試験合格に向け頑張って下さい。応援しています。
 そして高校生の皆さん、私たちと一緒に保健師、助産師、看護師をめざして頑張りませんか。皆さんにお会いできる日を楽しみにしています。



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