2019年11月22日
「緒方貞子さんが亡くなられました」
こんにちは。臨床検査学科の中島です。
このブログで何を書こうかと悩んでいたまさにその時、テレビで元国連難民高等弁務官やJICA(独立行政法人国際協力機構)理事長として活躍し、世界各地の難民の支援に力を尽くされた緒方貞子さんが10月22日に亡くなられた、というニュースが飛び込んできました。
10月30日の朝日新聞に緒方貞子さんが若い人たちに向けて「日本の教育は均等に質が高い。そこに重きを置きすぎていて、リーダーシップの育成には不向きだ」と述べられ、グローバルに活躍した日本人女性の先駆けとして若い世代には留学を勧められていた、ということが掲載されていました。
皆さんは義務教育を受け、さらに高等学校を経て関西医療大学の入学試験に打ち勝って入学されました。緒方さんも述べられているように世界的にもトップレベルの教育を受け、さらに本学においてもたぶん世界のトップレベルの教育(新米教員の私が言うのも変なのですが)を受けていると思って貰っても間違いないでしょう。
さて話題は変わりますが、私は自分が持っている何かを伝えたいという思いにかられてJICAのシニアボランティアとして2年間、開発途上国であるサモア独立国(ラグビーで日本と対戦しました)で活動してきました。サモアにいる時は、日本とサモアを比べてはいけないのですが、様々な問題はあるにしても日本の医療、教育システム等は素晴らしいと、改めて感じました。一昨年、帰国した時に、ふと、「僕はサモアの臨床検査にどれほどの貢献が出来たんだろうか?」と自問自答すると、「何も伝えられなかったな~、でもその代わりサモアから様々な事を学んだよね~」という声が何処からか聞こえてくるような気がしました。どうやら私は緒方貞子さんのようにリーダーシップをもって世界のために最前線に立って汗(;’∀’)を流すようにはなれないようです。
そんな私ですので皆さんに留学や海外派遣を勧められるほどの経験や知識を持ち合わせていません。でも、もし皆さんが海外にトライするチャンスがあれば、挑戦してみても良いと思います。異文化を体験できるだけでなく、違った角度から日本を見ることができます。何よりも海外で一回りも二回りも人間的に成長できます。そして現地から持ち帰った経験や想いというエネルギーが皆さんの可能性を大きく伸ばすかもかもしれません。
私は関西医療大学の卒業生が緒方貞子さんの志を継いで世界の医療現場で活躍することを願って、私は私なりの立場で冷や汗(;’∀’)を流しながらも1コマ、1コマの授業を大切に担当していきたいと思っています。