関西医療大学

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教員ブログ

やっと秋らしくなってきました。今日は作業療法士の仕事の一つである終末期リハビリテーションを紹介したいと思います。終末期というのは「人生の最終段階」と位置付けられていて、余命が概ね6か月と思われる状態です。この時期の作業療法士の役割は非常に大切です。例えばがん末期の患者の身体の痛みが和らげば、不安が安らぐこともあります。 
 2017年の7月下旬に担当の患者Aさんから「最後にみなと神戸花火大会がみたい」と言われました。その年は神戸港開港150周年の特別大会でチケットやホテルやレストランの花火が見える席はすでに完売でした。自力で座位をとれない終末期の患者になんとか花火を見せたいと、三ノ宮駅の企業ビルの屋上で見学させてもらえないか依頼しましたが、終末期の患者が同行することに責任が持てないとのことでした。当時神戸大学付属病院に勤務していた友人PTのEくんに相談したら、知り合いがタワーマンションに住んでいるということで、話はすすみ、当日介護タクシーを予約して、神戸平成病院の病室より移動して花火を見に行くことができました。作業療法士として、主治医の承認をとり、作業療法計画書を書いて、途中で急変したときの対応も準備しました。8月5日土曜日の夜、患者Aさん、私の友人のPTとそのお友達と私で花火を鑑賞し、1時間の外出を終えて病室にもどりました。
私たち作業療法士は、終末期の患者の残された時間を有意義に使えるように工夫し、患者本人のしたいことができるように考慮することも仕事です。
患者Aさんはお盆に亡くなりました。花火をみるために、初対面の私たちを自宅に招いてくださったYさんと私は今でも年賀状を交換しています。

学生の皆さんも将来、患者さんの望みにこたえられようになるために、私たち教員もベストをつくしたいとおもいます。

作業療法学科 森本かえで

終末期のレクリエーション「盆石」夏の座間味諸島 森本かえで作(イラストしんざきゆき)