関西医療大学

FACULTY
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教員ブログ

作業療法学科 伊藤

朝夕急に寒くなりましたが、お元気でお過ごしですか?
関西医療大学作業療法学科の一年生は、後期に「基礎作業学」の授業で皮細工を実習します。欧米においては、革細工は移動手段に馬を利用していた時代、革製馬具の作成や修理という日常の生業の一部でした。こうした背景から、革細工は日常の重要な作業の一つとして、また革の刻印やレーシング作業を上肢や手指の機能回復の手段として、作業療法に応用されて来ました。
日本の作業療法は、1960年代に欧米からの輸入学問として始まり、以後日本の医療事情や文化的背景に合わせて発展してきましたが、革細工は欧米の伝統的作業の名残として、我が国の作業療法学の教育に取り入れられています。
先日大学からほど近い大木地区を訪れました。日根荘大木の農村景観は、和泉山脈の山間の地形を活かした棚田の稲作など、伝統的で後世に受け継ぐべき重要な景観や生業ということで、平成25年に「重要文化的景観」に指定されました。
人は自然環境や社会的環境と相互作用をしながら作業に従事します。これを医療や保健に応用したものが作業療法です。日根荘の環境に合わせた生業が重要文化的景観に認められた事は、日々の生活の中の作業を治療に応用する作業療法が認められた様な嬉しい気持ちになりました。
作業療法学科の学生も、対象者と作業を歴史や環境などの文脈も含めて理解してくれる事を期待します。

大木のコスモス園、秋満開 (2020.10. Ito撮影)

棚田景観(泉佐野市HPより引用)