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Blog 関西医療大学NOW!

鍼灸学ユニットの坂口です。
最近まとまった冷え症の研究を紹介します(日温気候物理医会誌. 2020受理、女性鍼灸師フォーラム(代表 辻内敬子)らとの共同研究)。
日本人女性の多くを悩ます冷え症、なかでも妊娠・出産適齢期(成熟期)の冷え症者を対象に、就寝前にセルフケアとして3 つのツボの左右にお灸(下図)をする群と膝から足首にかけてレッグウォーマーを装着する群に分け、4週間継続してもらい、その効果を比較しました。
その結果、お灸群では安全で、レッグウォーマー装着群と比べて、冷え症の程度や冷え症と併せ持つ症状が軽減し、さらに手足の温度が維持されることがわかりました。
冷え症の本態についてはわかっていないことも多いですが、成熟期の冷え症は、妊娠・出産にとって悪い影響を与えるとの報告もあり、ケアの重要性とその対処法について今後も研究していきたいと思います。現在は、産後の腰痛に対する鍼治療の効果を検討中です。