関西医療大学

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 理学療法ユニットの福本です。
大学院の時代より運動イメージが運動技能に及ぼす影響を検討してきました。その後、青森県立保健大学大学院にて博士を取得し、現在は本学助教として研究を続けています。運動イメージは、実運動は実施せずに、あたかも運動を行っているかのように頭の中で思い描くことです。この運動イメージが運動技能向上に及ぼす効果について神経生理学的に検討した研究を紹介します(Neurosci Lett. 2021)。
 この研究では若年者に対し、運動イメージを行う場合と行わない場合で、精密につまみ動作を行う技能が、どう変化するか検討しました。結果、運動イメージを行うことで、運動イメージを行わなかった場合よりも、その技能が高いということが分かりました。なぜ、そのような効果が表れたのか?これについて、運動イメージ中の大脳や脊髄の反応を調べると、ある関係性が明らかとなりました。実は運動イメージ中に活動していたのは、過去の経験・記憶を頼りに運動をプログラミングする補足運動野という領域でした。この補足運動野は、実運動が発現しないように一次運動野(運動の指令をだす領域です)の活動を抑え、同時に運動の準備状態を作るために脊髄の興奮性は高めていたことが分かりました。
 この研究では若年者を対象としましたが、実は高齢者では若年者ほど運動イメージ効果は得られないとも言われています。この年齢による差がどの程度であるのか、今後検討していきたいと思います。