関西医療大学

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 ヘルスプロモーション・整復学ユニットの畑村です。
臨床検査学ユニットの鍵弥先生、同じユニットの伊藤先生と一緒に男性不妊症の原因遺伝子の研究をしているので紹介したいと思います。
「不妊」とは、妊娠を望む健康な男女が避妊をしていないにもかかわらず、一定期間(1~2年間)妊娠しないものをいいます。日本では全カップルの10%以上が不妊と言われますが、その半分は男性側の原因と考えられています。しかし男性不妊は原因が不明のものが多く不妊治療の成功率はあまり上がっていません。少子化問題を解消するためにも男性不妊の原因を明らかにすることが必要です。
 私はカルシウム代謝を研究する過程で、カルシウム代謝の中枢である副甲状腺で働く新しい遺伝子を見つけ、機能を調べるためにその遺伝子を欠損したマウスを作製しました。意外なことに体重、成長に野生型(遺伝子欠損のないマウス)と違いはありませんでしたが、雄にだけ不妊症の症状がみられました。精巣を調べると精子形成が全くみられませんでした。更に詳しく調べると、加齢と共に腎臓が大型で白色になり、多数の嚢胞で置き換えられていました。このことから、この遺伝子は男性不妊症と多発性嚢胞腎を引きおこす原因遺伝子で、今まであまり想定されていなかった腎臓と精巣の相関に関わるものではないかと考えて調べています。わたしたちの研究が、男性不妊症や多発性嚢胞腎の新しい治療や診断法につながることを期待しています。