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Blog 関西医療大学NOW!

皆さん、こんにちは。公衆衛生看護学領域の森です。
 皆さんは保健師を知っていますか?保健師は赤ちゃんからご高齢の方までを対象に家庭訪問や健康相談、健康診断などを行い、病気の予防や健康の保持増進を支える看護職です。
今回は保健師課程の家庭訪問演習(赤ちゃん訪問)についてご紹介します。

演習は、実際の場面を想定して行っています。
少し小さく生まれた赤ちゃんのお母さんから「母乳が足りているのか心配。」、「よく泣くけど大丈夫でしょうか?」という電話相談があり、家庭訪問するという設定です。
学生はまず赤ちゃんの発育や発達、生活リズムについて学習します。そして「赤ちゃんとお母さんの1日の生活はどのようなものかな?」、「体重はどのくらい増えているのかな?」、「お母さんはしっかり食べれているのかな?」など様々な視点からお母さんとお子さんの生活をイメージし、家庭訪問に行くための計画を立て、演習します。

保健師役・お母さん役・お父さん役になり、赤ちゃん人形を用いて実際の家庭訪問をイメージしながらロールプレイを行います。ロールプレイとは、場面を想定して複数の人がそれぞれ役を演じ学習する方法です。学生はそれぞれの役になりきります。和やかな雰囲気を大切に、保健師役の学生は赤ちゃんの計測や発育・発達の確認を手際よく行い、両親役の学生からお話を聞きます。

保健師役は「授乳は1日何回ですか?夜の授乳の回数はどうですか?」等をお母さん役に聞いていきす。お母さん役から「夜に2時間おきに泣いて授乳するので心配」とお聞きしたら、「2時間おきの授乳を心配されているんですね。」とまずお母さんの思いを受け止めます。そして測定した赤ちゃんの体重をグラフにして見てもらい、順調に体重が増えていることを伝えてお母さんの不安を軽減します。さらに「授乳が2時間おきですね。体調はいかがですか?」とお母さんの身体のことを気づかいます。その上で「お母さんの赤ちゃんへの話しかけ方が素敵ですね。」「夜の授乳の回数が多いけど頑張っておられるんですね。」などお母さんの頑張っていることや素敵なところをみつけて伝えます。この過程で学生はお母さんの課題だけでなく強みにも着目するようになっていきます。

ロールプレイが終わったら、学生同士で感じたことを伝えあいます。学生は、「もっとお母さんの気持ちを聞くような声かけをしたらよかった。」、「お父さんにもっと話してもらえるよう声をかければよかった。」などその役割を演じることで気づいたことを伝え合います。さらに「お母さんの話をじっくり聞こうとしていたのがよかった。」、「もう少しゆっくり話したほうが伝わりやすいよ。」、「笑顔がよかった。」等の意見交換をします。この意見交換が学生の学びにとても大切だと感じています。

演習後、いよいよ実際の家庭訪問に行かせていただきます。学生は、家庭訪問に行かせていただくことで、赤ちゃんと保護者の生活を肌で感じ、家庭訪問の大切さや楽しさを実感するようです。実習で良い学びができるよう、学生自身が気づき、学びあえるようなサポートをしていきたいと思っています。